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【予告編集】大重潤一郎監督作品

『黒 神』処女作 1970

『光りの島』1995

『風の島』1996

『縄 文』2000

『原郷ニライカナイへ―比嘉康雄の魂―』2000

『ビッグマウンテンへの道』2001

『久高オデッセイ第一部 結章』2006

『久高オデッセイ第二部 生章』2009

『久高オデッセイ第三部 風章』2015

沖縄テレビ・報道特集15/11/26

大重潤一郎監督遺作『久高オデッセイ』

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ごあいさつ


2012年7月7日日付の大重潤一郎監督と須藤義人助監督の第三部制作に向けての言葉にありますように、いよいよ、本年2013年より、「久高オデッセイ」三部作の完結篇「風章」の制作に取りかかってまいります。

前作「久高オデッセイ 第二部 生章」は、わたし、鎌田東二が製作を担当しました。文化庁からの助成を含めて、約1000万円の製作費がかかりました。今回もほぼ同様か、完結篇であるために、もう少し必要になるかもしれないと思っています。

「久高オデッセイ」三部作の完結篇を全力で支えていくためにも、今回は、個人で政策を担当するのではなく、「制作実行委員会」を組織してじっくりと支えていきたいと考えました。そして、「制作実行委員会」の委員長をお引き受けくださった梅原猛先生をはじめ、発起人・委員の皆様方にお願いをし、支援体制を作っていくことにいたしました。

考えてみれば、大重潤一郎監督が、梅原猛先生が初代館長を務められた、福井県三方町の「縄文博物館」の常設展示の映像「縄文」を制作したのが、2000年のことでした。

梅原猛先生はその時、「縄文博物館」の開館にあたって、次のような挨拶文を寄せられています。

 

<若狭三方縄文博物館[DOKIDOKI館]は平成12年4月に開館いたしました。これは若狭町がつくった、縄文をテーマにした博物館で、この町から縄文に関するいろいろな情報を発信し、縄文を基点にしたまちづくりをしようとするための施設です。
若狭三方縄文博物館は、低湿地遺跡として広く知られている鳥浜貝塚を検証し、その文化を継承していくこと、さらに縄文から学ぶという姿勢をもつこと、この2本柱のもとに建設が計画されました。
私は日本文化の基層には縄文文化があると考えていますが、このことを認識することにより、いま私たちが抱えている環境問題をはじめとした諸問題に光をあてることができるのではないかと考えています。そうしたことから、いま縄文に目を向けることが必要であると思い、縄文博物館の館長をお引き受けいたしました。
三方湖のほとりに開館いたしましたこの博物館は、環境考古学の視点による展示も設けられており、環境を考える博物館としても発信をしていきたいと思っております。
このホームページをご覧のうえ縄文博物館を訪れていただき、縄文に関してより深く認識していただければ、また少しでも縄文文化の理解にお役立ていただければ幸いです。>

同館HP:http://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/jomon/ より

 
大重潤一郎監督は、この後、2000年に「原郷ニライカナイへ―比嘉康雄の魂」を制作し、続いて、2001年には「ビッグマウンテンへの道」(ナレーション:山尾三省)を制作。そして、沖縄に移住して、故比嘉康雄氏の遺志を彼なりに受け継ぎながら久高島と那覇市に住み着いて「久高オデッセイ 第一部」の制作・撮影に取りかかったのでした。

しかしながら、2004年10月に脳内出血で倒れ、再起不能の状態にまで追い込まれながらも、激痛に耐えつつも、半身不随の体に鞭打ち、大重生や須藤義人両氏の献身的なサポートを得て、2006年に「久高オデッセイ第一部」を完成させ、その春行われた国際宗教学・宗教史学会(実行委員長:島園進東京大学教授・日本宗教学会会長)の理解と協力を得て、同学会中に初公開し、シンポジウムも組んだのでした。わたしもそれに参画いたしました。

その後、「久高オデッセイ 第二部 生章」に取り組み、 2009年3月に東京大学本郷キャンパス小柴ホールにおいて、NPO法人東京自由大学設立10周年記念特別行事として、『「久高オデッセイ第二部生章」上映会+楽しい世直しシンポジウム』を開催し、島薗進氏、海野和三郎氏(NPO法人東京自由大学学長・東京大学名誉教授・天文学)のパネリスト参加も見た第二部初上映会を行なったのでした。

そして、その後、2012年度より、NPO 法人東京自由大学では、定期的に大重潤一郎映画の上映会を行なっており、すでに、大重のデビュー作「黒神」(1970年/75min)、「ビックマウンテンへの道」(2001年/45min)、「風の島」(1996年/45min)、「小川プロ訪問記」(2001年/62min)、 「縄文」(2000年/47min)、「原郷ニライカナイ」(2000年/60min)を上映し、来る2013年3月3日には、「水の心」(1991年/30min)と「久高オデッセイ生章」(最終完成2011年/76min)を上映する予定です。

またこの間、鎌田が所属する京都大学こころの未来研究センターにおいても、「久高オデッセイ第二部生章」「水の心」「京都歳時記 葵祭」「京都歳時記 祇園祭」の4作品を上映してきました。

このようなこれまでの「久高オデッセイ」の制作過程を経て、今回、2013年正月より、完結篇の「久高オデッセイ第三部風章」を制作・撮影してまいります。


その一つは、できうる範囲内で結構ですので、「久高オデッセイ」制作資金に寄付ないし寄付呼びかけをしていただきたいこと(くれぐれも無理をされないでください)、

第二に、これまたできる範囲で結構ですので、すでに制作されている大重潤一郎監督作品「久高オデッセイ 第一部 結章」(75分)、「久高オデッセイ 第二部 生章」(74分)など、大重作品の宣伝や自主上映の動きに協力をいただきたいこと(たとえば、大学や神社やお寺や公民館などで)、

この2点です。詳細は別ページをご参照ください。

なにとぞ、ご協力・ご支援をお願い申し上げる次第です。くれぐれも、よろしくお願いいたします。

 

 

 

2013年1月2日
「久高オデッセイ第三部風章」制作委員会副実行委員長:鎌田東二

久高オデッセイ第三部風章製作実行委員会呼びかけ文と組織
久高オデッセイ第三部風章製作実行委員会呼びかけ文と組織 2012年12月31
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