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【予告編集】大重潤一郎監督作品

『黒 神』処女作 1970

『光りの島』1995

『風の島』1996

『縄 文』2000

『原郷ニライカナイへ―比嘉康雄の魂―』2000

『ビッグマウンテンへの道』2001

『久高オデッセイ第一部 結章』2006

『久高オデッセイ第二部 生章』2009

『久高オデッセイ第三部 風章』2015

沖縄テレビ・報道特集15/11/26

大重潤一郎監督遺作『久高オデッセイ』

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YILAN GREEN INTERNATIONAL FILM FESTIVAL 2018 レポート

2018年9/28~10/7まで台湾の宜蘭(イーラン)という地で開かれた

「宜蘭國際緑色影展2018」ーYILAN GREEN INTERNATIONAL FILM FESTIVAL 2018ーhttps://www.ygiff2018.com/

にて、大重潤一郎監督の「黒神」「水の心」「風の島」「光りの島」「原郷ニライカナイへー比嘉康雄の魂ー」

5作品が上映されることとなり、

私はこれらの作品がどのような環境でどのような人たちにどのように目に映るのか

関心が湧いて台湾まで足を運ぶことにした。

今回の映画祭の話は、台湾に住む若き映像作家で映画祭コーディネイターでもあるジョニーが台湾で沖縄の作品を上映したいと考え、ネットで大重作品の予告編を見たようで沖縄映像文化研究所にアプローチがあった。

 

ジョニーと私は連絡を重ねて、今年5月から8月下旬まで「ピースボート地球一周の旅」に私は家族で乗船した際に、その最初の寄港地であった台湾の基隆(キールン)ではじめてジョニーと会った。

第98回ピースボート地球一周の旅に私は映像スタッフとして、妻は英語翻訳スタッフとして約3か月間乗船した。

(2018年5月 基隆にて)
(2018年5月 基隆にて)
基隆(キールン)の港で出迎えてくれたジョニー(右)とオーラちゃん
ダンボ―ルに手書きでイラスト入りの「沖縄映像文化研究所 Yuuka Marty」のサインボードが心に沁みる。
シーフード料理店で美味しい食卓を囲みながら、交流する。

 

その後、連絡を重ねて
ピースボート下船後の9月に映画祭で大重監督作品の上映決定の吉報を受ける。
やった!

そして映画祭に合わせ10/2、いざ台湾へ! Yee-haw!!

台湾は5月にピースボートで1日滞在したが、ゆっくり行くのは初めて。
今は沖縄から飛行機で所要1時間、費用は1万円で往復できる。

 

今回、その近さにびっくり。

台湾・桃園空港に到着。はしゃぐ比嘉家長男・真也(マサヤ)

到着初日はピースボートで同じ職場だった仲間たちと再会。

前回行けず仕舞いであった宮崎駿監督『千と千尋の神隠し』の舞台のモチーフになったと言われる「九份」(キュウフン)へと行く。九份は台北北部の山間に位置している。海を一望できる素晴らしいロケーションでお茶を楽しむ。


 ところで、つい昨日まで、沖縄は台風24号で大荒れであった。1週間近く缶詰になって、洗濯ものは手洗いし、夜は3日間停電しローソクを灯して生活した。近くの交差点の信号機は消滅し、コンビニやスーパーの食料はガサっと無くなっていた。地球が準備運動を始めている。人間にこれからの天災時の予行演習をさせているようにも感じられた。

沖縄では、台風が近づくとビデオレンタル屋が繁盛する。みな籠って酒を呑むか映画鑑賞をするのだ。

今回の台風缶詰時に我が家に一緒に滞在していた中国人の友人から『セデック・バレ』という台湾の映画を薦められたので、台湾に行く前に勉強がてら丁度いいと思い借りたが、一本目の『セブンイヤーズ・イン・チベット』を観た後に停電してしまい、『セデック・バレ』の方は観れなかった。『セデック・バレ』とは、「真の人」を意味する台湾原住民セデック族の事で、1930年日本統治時代に起こったセデック族の抗日暴動事件を描いたものだ。帰国したらぜひとも観たい。

夜は提灯に火が灯ってこんな感じ。

台北、龍山寺(ロンシャンスー)。1783年建立、台湾最古の寺とのこと。

この辺りは雰囲気がとても良くてお気に入りの場所となった。

この寺のすぐ裏手にあるロンシャンホテルという安宿に泊まった。

祈り溢れるロンシャンスーの人々。

朝はこの祈りの唄が聞こえてきて何とも不思議な感覚と共に目を覚ました。

10/3、この日『光りの島』上映前にパフォーマンスを行うSUGEEさんと台北で合流。
一路映画祭の会場となる宜蘭(イーラン)へと向かう。
宜蘭駅。宜蘭は台北から電車で約1時間半ほどのところにある。

町は山々に囲まれて、自然のダイナミズムを感じさせる

露店もたくさんあって、台湾の人はとにかくエネルギッシュ!

もっとゆっくり滞在したいなー

ここが今回の映画祭の会場となった「YILAN STORY MUSEUM」。元県議会館である。
台湾ではあちこちで古い建物が若者たちの手でリノベーションされて、オシャレに活用されている。
しかしながら、その箱に命を吹き込む「人」が最も大事だと感じる。
会場入口に映画祭の大きな幕看板

そして映画祭パンフレットには大きく大重潤一郎監督とその上映作品

パフォーマンスをするSUGEEさんの事が紹介されていた。

(2018年5月 ピースボート洋上から撮影)
(2018年5月 ピースボート洋上から撮影)
今回の映画祭のテーマは「OCEAN」=「海」
そして「海のゴミ」がサブテーマ。
海賊の末裔を自称する大重潤一郎監督にとってピッタリの映画祭で上映できてなんとも光栄だ。
本人があの世で一番喜んでいるに違いない。
 ところで、私はピースボートから帰国後の9月、無人島に生きる男のサーバイブ映画を着想し、
その映画の可能性を探るために、友人らと共に実際に沖縄の無人島の視察を行った。
(2018.9月撮影 沖縄・無人島で撮影)
(2018.9月撮影 沖縄・無人島で撮影)
そこで見た多くの事象とは、これから発信していきたいと考えているが、
そのひとつは「海のゴミ」、世界中から流れ着く漂着ゴミの問題だった。
人の営みに必ずといっていいほど出てしまうゴミ。
人はそれを見ないように蓋をしている。自分自身も含めてだが、避けて通ろうとする。
つまり、人為的な「負」の部分である。
それが人が介在しないはずの、無人島で浮き彫りになった・・・。世界のー人間のー問題。
ゴミ意識の浮上である。

映画祭前にそんな事があったので、

この映画祭のテーマともリンクする事に改めて、感慨深いものを感じていた・・・。

会場へ入り、SUGEEさんと記念撮影。スタッフが温かく迎えてくれた。

リハ中のSUGEEさん

18:30より本番
『光りの島』上映前にSUGEEさんのパフォーマンス
台湾原住民アミ族の唄も披露、客席から歓びの拍手が喝采。
会場は100人くらいいたでしょうか。
SUGEEのブログ「シャーマンの扉」
http://shamansugee.net/

 

空を駆けるSUGEEさんと私

この日は、『水の心』『風の島』が上映された。
お客さんたちは中文に翻訳された映画を真剣に見入っていた。
やはり改めて大きなスクリーンで見ると、
ディーテイルの発見やこんなカットもあったのかと新たな発見があって面白かった。
それは丁度、蜃気楼を見るようなものかもしれない。
それを見えたからとて何があるわけでもない。
ただ向こうの方に奥深いと感じられるものが在ると感じるだけだ。
上映終了後、ジョニーとスタッフが近くのレストランへ連れて行ってくれた。
食事を囲みながら、私とSUGEEさんとインタビューを受ける。
大重監督との出会いや撮影のエピソード、映画について
テーマの「海」について
私が大重監督から聞いて記憶にある限りの事を伝えた。
撮影エピソードをひとつと言われて
沢山ありすぎて、これといってひとつを選ぶことができなかった。
あまりに適当なエピソードが見つからないので、
監督は死んであの世に行き、閻魔大王のようなあの世の門番に「地球はどんな所だったか?」と聞かれたら、「風の吹いている所でした」と答えると話していたエピソードを思い出しシェアした。
これが何かの記事になるかもしれないのだが、読んでくれた人の心に何か触れるものがあればいいと思う。
隣でSUGEEさんが監督はとにかく声とイビキがでかいと話していて、それには同意した。
私もよくも2年半もの間、雷鳴か地響きかとというイビキの中、隣の部屋で生活していたものだと思い返した。
また大島渚さんと大重監督との関連も聞かれ、私はよく知らなかったので、
大島渚さんが座右の銘にしていたというハンセン病の明石海人の
『深海に生きる魚族のように、自ら燃えなければ、何処にも光はない』
という大島渚さんが自ら筆を執り、頂いたという掛け軸が大重事務所に掲げられていた事を思い出し、
その話をした。私もこの言葉には感銘を受けている。
翌日10/4、イーラン駅にてSUGEEさんに別れを告げる真也。
「謝謝SUGEEさん」

10/4 この日は『光りの島』の上映とQ&Aトーク

上映後のQ&Aトークでは、
大重5作品を中国語に翻訳してくださった台湾在住の沖縄人・伊禮武志さんと一緒に会場からの質問に答える。
質問者は子供から大人まで。
子供からはなんで、こんなにセリフが少ないの?
とか、音楽はダウンロードして使ってるのか実際に作ってるのとか?
大人からは島に残ってる陶片はどこのものかとか、島は今どうなってるかとか
上映後、えらく感動して感想を熱弁してくださる台湾原民族や欧米人の方がいた。

 

小さな規模ではあるが、大重映画が国境を越えてきちんと観客に響いているように感じた。
伊禮武志(イレイ・タケシ)さん(左)との出会い。
奥様は台湾で有名な作家の青木由香さん。
伊禮さんの本業は台湾と日本・沖縄をつなぐ音楽プロデューサー。
台湾の原住民を沖縄へ紹介したり、また沖縄のミュージシャンを台湾へ紹介する活動も行っている。
実は2020年、SUGEEさんの発案のもと私たちは久高島でヤポネシア音楽祭(アジア友好音楽祭)なるものを計画している。まだまだ具体的な段階ではないが、私は今回映画祭の上映に立ち会いたいという想いと共に、
実は伊禮さんにお会いすることが2020音楽祭へ向けてのアジア圏とりわけ台湾との大きな架け橋になるのではないかと感じていた。そして、その出会いはとても素晴らしく実りの多いものだった。
伊禮さんは以下のように述べていてくださっており、翻訳の仕事を大変感謝してくださっていた。
...................................

ハイサ〜イ
ここ数ヶ月、映画の文字起こし&字幕翻訳をお手伝いしてました。自分の感じてて、なかなか人に伝えられなかった感覚や理由がぎっしり詰まった映画だと思って、とても共感しました。すごい先生がいたんだなぁと。
このお仕事に関われて光栄です。

大重潤一郎監督の作品は、陶芸家の大嶺實清氏や写真家の比嘉康雄氏を通して、自然の中における人間の位置を、自然の側から問いかける作品。いまの時代に必要な本質が込められていると思います。

......

1983年から1995年まで、13年もの間撮影された故 大重潤一郎監督の大作『光の島』。
この映画の中で出てくる、新城島の自然の中に残る狼煙台。その先にあったであろう台湾の宜蘭で上映されました。
字幕翻訳をお手伝いした縁から、映画祭の壇上でお話をすることになり、珂華と一緒に会場へ。
真剣に見入る、地域の小学生たちの顔を見ながら、大重監督が映画に残した次の時代への道しるべを感じました。
この島には、途中で止まったホテル建設予定地があるそうで、一度壊れてしまった自然が元に戻るのは、300年以上かかるとのこと。
今の沖縄の現実をあらためて考えさせられました。他にも、陶芸家、大嶺 實清さんが、パナリ焼きの再現を通じ、今の時代に大切なものを伝える映画『風の島』や、写真家 比嘉康雄さんが久高島の女性たちに見た、琉球弧の神々の祭祀世界を記録した『原郷』など、
2018 宜蘭國際綠色影展では、故 大重潤一郎監督の作品を台湾に紹介することで、沖縄にエールを送ってくれている気がしました。
僕のひいおばぁの屋号は『ウガムトゥグヮー』。オジイの屋号は『トゥクヌンドゥンチ』。
トートーメーに向かいながら、口承で昔ながらの言葉を残してくれていたひいおばぁやおじいたちに、
今日は沖縄映像文化研究所の比嘉さんと、宜蘭國際綠色影展のみなさまとの出会いを報告をします。
尊尊我無(とうとがなし〜)

(伊禮武志FBより)
..................................
彼は父方も母方もシャーマン家系で彼もいわゆる神ダーリする男であった。
何が飛び出るか今後の展開が楽しみである。

 

 夜、「夜市」にて映画祭スタッフ、友人たちと食事。

この夜市がとても安く、美味しく、楽しかった。
10/6、10時から「原郷ニライカナイー比嘉康雄の魂」の上映
この映画の文字お越しをしたことがあるが、沖縄や久高島でしか使わない言葉、言い回し
神事用語や消失しかけている言葉などがあり、翻訳はとても大変で難しかったと思う。
伊禮さん、アシスタントのカカちゃん、本当にありがとうございます。ご苦労様です。
この日は30名くらいのお客さんでした。
上映後、台湾原住民の血を引く方が来られて、女性(女性性といわれるもの)が神でコミュニティの核をなす社会があった事について素晴らしい世界観だと熱く感想を語ってくれた。
これらの作品を保持する者として、今後いかなる世界が描けるのか、問われているように感じさせられた。

 

この上映をもって、大重5作品の上映は全て無事終了した。(10/1上映の「黒神」は別用のため不参加)
最終日、初日泊まった安宿に予約をしていたが、何かの手違いで満杯に。
同じオーナーが経営しているというすぐ隣の立派なホテルの1室しかない最上階の部屋に泊まらせてくれた。

 ラッキー!!眼下には龍山寺(ロンシャンスー)を見渡せるナイスビュー。

何だこの最高感。。。
ご機嫌の真也くん。
シャボン玉を吹き、町ゆく人に夢と希望を与える真也くん。(親ばか)
あれ、真也くんの後ろに見覚えのある植物が、、、、。

最上階の景色のいいベランダに、忽然と姿をあらわにした木

今まで、あったっけ・・・。

確かにどこかで見覚えがある・・・、モ、モンパの木だ!

・・・・・こ、これは、まさしく!カ、カントク!!!!?
そう、最終日の最後の夜、最上階で待ち受けていたものとは、他ならぬ姿を変えていた大重潤一郎であった!

 

ここまで導いていたとは!!
「久高オデッセイ第三部 風章」のラストシーン。
「地下水脈は枯れていない」
「生きている事の証が祭りである」
「祭りはいずれ違った形で復活するだろう」の監督の肉声が吹き込まれている場面。
 
ラストナイト、カントクからすごいメッセージが届けられた・・・。
まさかのすごい演出、最高のプレゼントをありがとうごさいます!
5泊6日の台湾への旅、台湾の地で大重潤一郎監督作品が5作品も「海」をテーマに上映されて、
台湾の人たちの目に触れ、私たちも現地に足を運ぶことが出来て、スタッフと交流したり、美味しい御飯を食べたりととても幸せな体験でした。
そして、2020に繋がる素晴らしい出会いも得られた旅でした。
映画をセレクト、主催してくれたジョニー、スタッフのみなさま
翻訳の伊禮武志さん、カカちゃん
SUGEEさん
ゆうか&まさや
一緒に行ってくれた友人たち
大重監督に
謝謝!!!

 

※はじめてのブログ投稿で読みずらくてスミマセン! 

 

 

比嘉真人

2015年

4月

13日

7月5日完成上映会+シンポジウム

「久高オデッセイ第三部 風章」
2015年7月完成、今回初上映
製作:鎌田東二、監督:大重潤一郎、音楽:新実徳英、ナレーション:鶴田真由

日時: 2015年7月5日(日) 10時~17時30分
場所: シアターΧ(カイ)(墨田区両国2-10-14 両国シティコア)
プログラム:
午前 10:00「久高オデッセイ第一部 結章」(2006)上映、

       11:30「久高オデッセイ第二部 生章」(2009)上映

午後 13:30「久高オデッセイ第三部 風章」(2015)上映

        15:45シンポジウム「大重映画と『久高オデッセイ』が問いかけるもの」


パネリスト:
島薗進(『久高オデッセイ第三部 風章』制作実行委員会副実行委員長、東京大学名誉教授・上智大学グリーフケア研究所所長・宗教学)
新実徳英(音楽家・作曲家・桐朋学園大学院大学教授・『久高オデッセイ第三部 風章』作曲・音楽)
堀田泰寛(映画カメラマン)
阿部珠理(立教大学教授・アメリカ先住民研究)
宮内勝典(作家、大重潤一郎とは高校時代からの親友)
司会: 鎌田東二(『久高オデッセイ第三部 風章』制作実行委員会副実行委員長、京都大学こころの未来研究センター教授・NPO法人東京自由大学理事長・宗教哲学・民俗学)
参加費: 午前 2000円、午後 2500円、通し 3000円

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2014年

6月

22日

四宮鉄男の映画世界

大重潤一郎監督のインタビュー映画「友よ!大重潤一郎 魂の旅」の完成にあたり、大阪・京都にて「四宮鉄男の映画世界」と題した映画際が行われます。

 

詳細はこちらから

http://www.geocities.jp/sasuke_n03/world/

 

関西方面にお住まいの方、是非お出掛け下さいませ。

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2013年

12月

05日

11月19日上映会_中外日報社

11月19日、京都大学にて行われた上映会の様子を、11月26日付・中外日報社に掲載して頂きました。お越し頂いた皆様、ありがとうございました。

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2013年

10月

08日

「能勢~能勢ナイキ反対住民連絡会議」上映会

東京自由大学では、10月25日から27日まで3日連続のイベントを行いますが、プログラム内で、大重潤一郎監督作品「能勢~能勢ナイキ反対住民連絡会議」((52分、1972年製作、能勢ナイキ反対住民連絡会議よりの依頼作品)上映を行います。この作品の一般公開は初めてとなります。

10月25日(金)18:00 ~ 20:30
大重潤一郎監督「能勢~能勢ナイキ反対住民連絡会議」上映

以下、宗教学者・鎌田東二先生が寄せて下さった文章の一部を掲載します。

この「能勢」は、ミサイル基地を大阪の箕面の近くの能勢に作ろうとする政府の動きを地域住民が反対した運動をドキュメントしたもので、「社会派大重」の一面がよく出ている。
この流れが、後に、「ビックマウンテンへの道」に通じている。これは、原発反対などの今日の動きに連動するもので、とりわけ、今見る価値がある。
特に、地域のお母さんたちの生の反対の声を、若き大重潤一郎監督が突撃インタビューして聴き取っているとことが画面にも出ていて、大変興味深いよ。大重さん、痩せとるのう! お金がなくて飯を食うとらんのかのう!>

この感想も、2回目見ても全く変わりません。それどころか、昨日観た時よりも、もっともっとすばらしい作品だと思いました。

第1に、「いのちの詩」が社会や国家の開発・防衛・戦争などのために、抑圧され、蹂躙され、圧殺されようとする時に、立ち上がっていく普通の生活者(いわゆる一般市民)が、自分たちの等身大の感覚で反対運動を起こし、立ち上がっていく、その生活者の声とごく普通の生命感覚を聴き取り、映像化している点。大重さんの社会への対峙の基盤に、彼の生に根を降ろした生命感覚があること。生命~社会~国家という関係性の中で、「いのちの声と立場」が明確に位置づけられていること。

第2に、日本の原水爆禁止運動の中での「ミサイル用ナイキ基地反対運動」が持つ歴史的な意義を記録しているという歴史記録的価値がある点。その点が、原発事故後の現代の状況に大いに示唆すること。そして、国家が推し進める開発計画に対して、生活者の生存の権利と素朴な未来構想のありようをもう一度じっくりと考え直させる歴史テキストとして意味があること。

第3に、25~26歳の若き映画作家大重潤一郎が、生身の肉体を晒し、インタビュアーになって、お母さんやお父さんや、地域住民の声を拾って歩いている姿がそのまま描かれていて、作家(監督)と地域住民との関係がきちんと可視化されていること。

第4に、反対住民だけでなく、最後の方で、当時の松田能勢町長の声も拾って全体像が見えるようになっていること。

第5に、「国」というものが、地域の生活者をないがしろにしていく手口が、一つの歴史事例として浮かび上がること。

第6に、基地や道路を作る「開発」が山林を切り拓くことによる土砂崩れ・山津波などの「自然災害」を生み出すことの負の連環性を明確かつ先駆的に指摘していること。

などなど、です。

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2013年

9月

09日

9月8日上映会終了しました。

2013年9月8日(日)、大重潤一郎監督映画連続上映会、第3回目が開催されました。大重監督の「縄文」と堀田カメラマン撮影の「61ha絆」の2本が上映され、大重監督、堀田泰寛カメラマン、四宮鉄男監督の3人がそろって参加するという豪華な上映会となりました。映画の内容もそれぞれ現代を内部から深く照射する素晴らしい映画でした。

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